成金、拝金に続く3部作のラスト:錬金、堀江貴文

錬金 (文芸書)
錬金 (文芸書)

成金、拝金に続く堀江貴文氏の新作である。3部作の最後の作品だ。前作の拝金は堀江貴文氏の実体験とフィクションをブレンドした半自伝的な小説で、面白くてすぐに読んでしまった。フリーターの青年、優作がおっさんこと堀井健二に出会い鳩レースを題材にしたスマホゲームで起業して、波乱万丈の人生を送るという堀江氏のライブドア時代を追体験できる、とても刺激的な内容だ。堀江氏がメルマガで3作目の執筆を検討していると言っていたがなかなか出版されないので、なかば諦めていたがついに出た。それで、今回も期待して手にとった。

本書の時代設定は2017年、IT革命、グローバル革命を経て仕事のあり方が大きく変わった。従来安定していた仕事はAIにとって変わられ、これまで食べていくのが難しかった、歌手や小説家など人を楽しませる職業が逆に安定した職業になっている。
錬金は証券取引法違反で刑務所に収監されている優作におっさんから手紙が届くところから始まる。仮釈放された後、おっさんの依頼で1978年にタイムトラベルするのだ。タイムトラベルが出てきた時、今回の作品は面白くない気がしたが、ここから一気に面白くなった。過去にタイムトラベルした優作が週刊アスキーの創業者である西和彦をモデルにした西島との交流を通して、パソコンの黎明期を追体験できるようになっているのだ。

1点だけダメな点を上げると、優作と由里子の露骨な性描写だろう。優作にホリエモンを投影して読んでいただけに、流石にこれはきつい。ホリエモンのセク○スシーンなんて誰も読みたくないだろう。

しかし、上記を除けば、これからのAI時代にどう生きていくか、ヒントがたくさん散りばめられている。そしてこのシリーズの最大の魅力は自分も何か成し遂げたいとやる気にさせてくれるところだ。ビジネスマンも学生も必読である。

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